新刊

ロボット工学と仏教 AI時代の科学の限界と可能性

ロボット工学と仏教 AI時代の科学の限界と可能性
著者 森 政弘
上出 寛子
ジャンル 仏教・宗教書/一般書 > 仏教・宗教書
出版年月日 2018/06/30
ISBN 9784333027842
判型・ページ数 4-6・512ページ
定価 本体2,400円+税

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仏教とは縁もゆかりもなかった心理学者・上出寛子氏が、ロボット工学の世界的権威で仏教哲学の専門家でもある森政弘氏との出会いを契機に仏教哲学を学び始め、ついにはロボット工学系の国際会議において英語で仏教哲学を紹介するまでになる――。
本書は、この「師弟」研究者の間に交わされた600通を超える電子メールを約200通に凝縮して、時系列に配列したものです。読者は、森氏の懇切丁寧で時宜に適った指導と上出氏の鋭敏かつ真摯な姿勢によって、普遍性を持つ思想・哲学としての仏教が学問領域の垣根を越え、自然に伝播していく様子を目の当たりにします。
森氏は、技術の発展や向上のみに邁進する現代日本社会にあって、それらを担う科学・理工系の人たちが仏教哲学を体得し、それを研究・開発に活かしていくことによって初めて、技術が人々を真の幸福へと導くものになると語ります。
AI(人工知能)の技術開発が「心・欲望・悟り」の領域に入りつつある今日、とくに理系の研究者や技術者、学生にお薦めの仏教哲学入門書です。仏教用語の多くに注を施したほか、写真・図版を計25点掲載。

【編集者コメント】
以下の文章は、本書の第14章からの抜粋です。
森氏が説かれる仏教哲学の核心――二つの相反するものが融合・調和して一つになるのが宇宙の本質であるという「二元性一原論」が、お二方のやりとりから浮き彫りになっています。
「論理」(科学)と「矛盾」(仏教)は、いずれかを選び取るのではなく、二つの間を行ったり来たりする姿勢こそが天地自然の道理に適っていると言われます。

【森氏】――普通の賢い人は、自分が理性の枠内に閉じ込められていることに気付かないのです。貴女は一度、この理性という世界から飛び出して、自在になって下さい。つまり、理性の中への出入り自由です。理性が要る時は理性世界に入り、それが邪魔をする時はパッと飛び出す。……これが仏教的な生き方です。

【上出氏】――論理で説明できる力がなければ、研究者としてはやっていけないと思っていた学生時代であれば、論理も矛盾も同時に成立することなんて、これほど当然のようには思えなかったと思う。今では物事の本質とは、相反するものが助け合って成立している、という矛盾も、整合性をもって論理的に考える、という思考も、両方行き来することの方がずっと自然で明白であるように思う。森先生はこれまでずっと、わたしの頭の固さに合わせて、色々と教え方を自在に工夫してくださっていたのだと思う。
まえがき
第1章 森と上出の出会い
第2章 仏教と科学の出会い
第3章 坐禅へのいざない
第4章 発見への眼力養成と坐禅初体験
第5章 応用仏教としての科学
第6章 日本ロボット学会へ仏教を紹介
第7章 「ロボットと仏教哲学」――森と上出の共同講演へ
第8章 講演の作法、「三性の理」の具体例
第9章 上出、森から『法華経』を紹介される
第10章 ロボットは仏性丸出し
第11章 技術の軍事転用に対する仏教の考え
第12章 日常生活での仏教実践
第13章 ロボット事始めから原子力の善・悪まで
第14章 上出、国際会議で仏教哲学を紹介
第15章 『大正新脩大藏経』について
第16章 日本ロボット学会会員への厳しい問いかけ
第17章 仏教と科学をつなげる
あとがき

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