東北アジア平和共同体構築のための課題と実践 「IPCR国際セミナー 2013」からの提言
著者 | 世界宗教者平和会議日本委員会 編 山本 俊正 監修 金 永完 監訳 |
---|---|
ジャンル | 仏教・宗教書/一般書 > 一般書 |
出版年月日 | 2016/08/30 |
ISBN | 9784333027392 |
判型・ページ数 | 196ページ |
定価 | 990円(税込) |
★はじめに…………山本俊正
★趣旨説明…………卞 鎮興
★基調講演 東北アジア三国の共通点と課題を求めて…………金 英周
共同の発展による円満な人生の実現と恒久平和の維持…………黄 信陽
東北アジア三国の共通点と課題を求めて…………眞田芳憲
★第一セッション 「いのちと自然環境」
自然法則と「緑(Green)」の平和――原子力廃止のために…………李 賛洙
「天人合一」思想と生態文明の建設…………華 夏
仏教の縁起法的観点から見た東北アジア共同体の必要性…………性圓
生態系保全の宗教倫理…………薗田 稔 「天人合一」――自然を慈しむ…………馬 玉祥
★第二セッション 「いのちと国際協力」
「平和への権利」の協働を目指して…………山本俊正
未来志向の中・日・韓三カ国協力について…………馬 俊威
「「平和への権利」の協働を目指して」を読んで…………金 容暉
いのちと国際協力…………大西英玄
「「平和への権利」の協働を目指して」に対する論評…………梁 徳昌
【ここがポイント】
・日本・中国・韓国の宗教者による東北アジア地域の恒久平和への思いが、それぞれの文体や表現で語られている。
・現代の東北アジアが抱える問題を解く鍵が、この地域の伝統思想や文化、先達の智慧の中にあることを教えられる。
・「人間による自然の制御は可能か」という問いから説き起こされた原発廃止の提言を収める。
【編集者コメント】 国家間の紛争・歴史認識・経済およびエネルギー問題などについて、宗教(宗教者)の視点や立場から提言することの意味を考えさせられる本です。
編者プロフィル】
世界宗教者平和会議日本委員会
(World Conference of Religions for Peace Japan:WCRP Japan)
世界宗教者平和会議(WCRP、またReligions for Peaceとも略称する)とは、1970年に設立された宗教者による国際組織。
国連経済社会理事会に属し、総合協議資格を有する非政府組織(NGO)である。その理念は、世界の宗教者が手を取り合い、世界の人々が民族・伝統・考え方・意見等々あらゆるものの違いを認め合い、尊重しながら、平和に生きていける社会を実現しようとするというものである。
現在WCRPには、国際委員会をニューヨークに、さらに約90ヵ国に国内委員会があり、宗教や宗派を超えて平和実現のために協力する世界的なネットワークが構築されている。
日本における国内委員会が「WCRP日本委員会」である。同委員会は、1972年に財団法人日本宗教連盟の国際問題委員会を母体として発足した。その具体的な活動は、国内のみならずアジア地域において、紛争地の難民支援・人権活動の支援・紛争和解の支援・紛争後の教育や開発の支援・自然災害時の緊急支援等々を行なっている。また、国連やユニセフなどの国際機関との協力体制づくりを進めるとともに、WCRP国際委員会と連携しつつ独自の平和活動を展開して今日に至る。
【 監修者プロフィル】
山本俊正(やまもと・としまさ)
1952年(昭和27年)、東京都に生まれる。
立教大学法学部卒業。関西学院大学商学部教授および宗教主事、日本基督教団ロゴス教会主任牧師等を務める。
東京YMCA主事を経て米国カリフォルニア州バークレー太平洋神学校に留学、ハワイ州ハリス合同メソジスト教会の副牧師、日本キリスト教協議会(NCC)総幹事を歴任。
著書に『アジア・エキュメニカル運動史』(新教出版社)等、訳書にローレンス・L・ラクーア『神との冒険――ラクーア自伝――』(キリスト新聞社)等があるほか、論文が多数ある。
【監訳者プロフィル】
金 永完(キム・ヨンワン)
1967年、韓国に生まれる。法学博士(中央大学)。
韓国監理教(メソジスト)神学大学神学部及び高麗大学法学部を卒業、日本国際大学(IUJ)に留学。同大学院国際関係学研究科を修了後、中央大学大学院法学研究科博士後期課程に進み、比較法学及び比較宗教文化論を専攻。
その後、中国政法大学に留学。日本中央学術研究所特別研究員、中央大学法学部兼任講師、中国人民大学法学院専任講師を経て、中国山東大学法学院副教授を務める。
著書に『中国における「一国二制度」とその法的展開――香港・マカオ・台湾問題と中国の統合――』(国際書院)その他、訳書・論文多数。
IPCR国際セミナーにおいて発表された韓国語・中国語論文の日本語監訳に従事(2010年~現在)。